30歳でリバプールへ 遠藤航の挑戦
急転直下だったこの移籍について軽くまとめておく。
ポイントは大きく3つ!
30歳の遠藤航を獲った理由
遠藤航のサッカー人生
契約内容
30歳の遠藤航を獲った理由
なぜリバプールは30歳の日本人を獲得する判断をしたのか。
背景として、選手の入れ替わりが挙げられる。
リバプールは今オフにベテラン選手が去った。
ジョーダンヘンダーソン(33)とファビーニョ(29)がサウジアラビアのチームへ移籍。
ジェイムズミルナー(37)も契約満了でチームを去っており、
中盤を支えたベテラン選手の退団が続いた。
このポジションに昨季ブライトンでブレイクを果たしたモイセスカイセド(21)、ベルギー代表のロメオラヴィア(19)を狙っていたものの、どちらもチェルシーへ移籍。
2020-2021シーズン以降の3年間でリーグ戦の欠場はわずか3試合。
加えて、代表活動、五輪のオーバーエイジなどにも参加しており、そのタフさは実証済み。
ドイツブンデスリーガで2年連続のデュエルモンスターに輝いたその強靭なフィジカルも評価され、リバプールを指揮するユルゲンクロップは遠藤を「ピッチの中ではリアル・モンスター」と表現した。
遅咲きのロマン
30歳の選手に移籍金40億円、4年契約。
割高に感じるかもしれないが少し隣の村を見てみると意外と珍しくもない現象であることがわかる。
ジェイムズミルナー
昨シーズンいっぱいでリバプールを契約満了により退団したジェイムズミルナー。
37歳で退団となった彼は、29歳でリバプールに加入し、8年間で230試合に出場。
ミルナーの場合はマンチェスターシティからフリーでの加入だった。
カゼミーロ
9年間で18ものタイトルを獲得し、30歳となった2022シーズン。
マンチェスターユナイテッドはボーナス込みで移籍金約113億円を支払い、4年契約+1年の延長オプションをつけて獲得している。
家長昭博
話を日本に移してみよう。
今や強豪と言われて遜色ない川崎フロンターレ。
2017年から5年で4度の優勝。その陰には家長の存在があった。
今や川崎と言えば家長。みたいな風潮があるけれど、
実は家長の川崎加入は2017年30歳の時。
そこから2017.2018.2020.2021と、川崎はリーグ優勝を果たした。
家長個人としては2018年シーズン、31歳で年間MVPにも輝いた。
30歳遠藤航の挑戦
こうやって過去の成功者の事例を見てみると不思議と行けそうな気がする。
いきなりチームの中心というのは難しいかもしれないが、
遠藤のタフさ、センターバック、サイドバックもこなせるユーティリティ性、英語もこなせるコミュニケーション力。
期待しない方が難しい。
遠藤航のサッカー人生
12歳 マリノスユース不合格
13歳 公立中学サッカー部キャプテン
15歳 湘南ベルマーレユース入団
18歳 湘南ベルマーレ入団
19歳 結婚&子ども、湘南2年目でキャプテン
21歳 キャプテンとしてリオ五輪出場
23歳 浦和レッズ移籍
24歳 ロシアW杯メンバー入り、出場せず
25歳 シントトロイデン移籍、キャプテン
26歳 独2部 シュツットガルト移籍
27歳 シュツットガルト1部昇格、キャプテン
28歳 東京五輪オーバーエイジ枠でキャプテンとして出場、ベスト4
29歳 カタールW杯出場、ベスト16
30歳 リバプール移籍
契約内容
今回の移籍はまさに急転直下。
初めて報道されたのが8月16日の夕方。そこから約40時間後に契約書にサインが交わされ、8月18日正式に発表がなされた。
ボーナスを含めた移籍金は2500万ユーロ(約39億4000万円)で、
背番号はファビーニョの後継となる「3」に決定。
シュツットガルトでも湘南でも背負ったこの番号にこだわりがあるようで、
「3番は僕の番号なんです」と語ったらしい。
契約期間は2027年6月末までの4年契約と報じられている。
南野拓実
ここで比較として2020年から2022年までリバプールに在籍した南野の状況を振り返る。
当時、南野は24歳。
ザルツブルグから移籍金10億円で4年半契約の締結。
30歳の遠藤に対して移籍金40億円、4年の契約ということを見ても
期待、評価の高さがうかがえる。