バチェラー5 〈ep.04〉去り際の自分らしさ
待ちに待った二週目の配信。
配信前のインタビューでさっしーが中盤に論点がある、と言っていたからここからの盛り上がりに期待しながら視聴した。
episode.01
episode.02
episode.03
死者の日デート
話は死者の日デートから始まった。
死者の日は、亡くなった家族への愛と敬意を示すメキシコのお祭りの事だそうで、ガイコツ風の奇抜なメイクをして歌い踊るものみたい。
いきなり女性陣がガイコツメイクで登場すると本当に誰が誰だか分かんなかった。
坂東さんが登場すると女性陣は大盛り上がり。
対して惠一との対面シーンはカットされてた。
回を重ねるほどに思うけど、だんだん坂東さん人気が大きくなってる気がする。
というのも、バチェラーに参加する人は皆、過去回は予習済みだろうから、毎回司会として出続けてる坂東さんの方が“本物だ!感”が強いのはしょうがないのかもしれない。
奇抜なメイクとは打って変わって話の内容は大真面目。
メイクをして仮面をつけた状態だからこそ本音が言いやすいという状況ではあったのかもしれない。
惠一から哲学的な質問が二つされて、それに女性たちが答えるという会。
生きる喜び
一つ目の質問は、「あなたにとって生きる喜びとは?」
西山真央
これに西山は即座に返答したように見えた。
「笑う、食べる、しゃべる」
すごく西山らしい回答だなと思った。
ここまでで、西山の大事にしている価値観みたいなものが大きく二つ見えてきた気がする。
①自分らしくありのままでいることと、②楽しいことのふたつ。
“自分らしさ”を口にするシーンが多い気がしていて、偽らない、ありのままで惠一と、この旅と向き合うというのを大事にしている印象を受ける。
そして西山が言う“自分らしさ”というのが、楽しい空間であると感じる。
笑うこと、楽しいことにもすごくフォーカスしていて、どんな状況でもフラットな目線で物事を見ている節があると個人的には思ってる。
バチェラーという特異な環境の中でありのまま、いつもの自分でいることを常に考えて行動している。
泣いたり怒ったりがっついたり余裕がなくなったりするのは自分の描く“西山真央らしさ”ではなく、笑って楽しんで好きを追求する、そんな姿を軸に据えているように感じた。
頭の中が整理されていてシンプルなんだろうなと感じる。
大内悠里
対して大内悠里は「人の幸せの上に自分の幸せを感じたい」と発言。
これまた深い言葉を使っていて、人を幸せにして初めて自分が幸せという意味なのかな。
相手ファーストで、常に周りの空気を感じてその場に必要なキャラを演じられる彼女らしい言葉だなと感じた。
そんな彼女が与えるより先に欲しいと、思わず求めてしまうようなそんなパートナーを見つけてほしいな、なんて感じて聞いていた。
愛する対象
ちょっと面白い題材だなと思ったので、私も少し考えてみた。
私にとっての生きる喜びは「愛する対象」だと思う。
愛する対象は、人、スポーツ、植物、エンタメ、何でもいい。
そんな愛する対象の選択肢が増えていくこと、豊富になることが私にとっての生きる喜びという結論になった。
ここまでの生きる過程で与えられてきて自分の中に貯まった愛を与えること。
与える対象として没頭できること、
「愛してよいモノ」が増えること、それが私にとっての幸せ。
いい題材だと思うから、皆さんにも考えて頂きたい。
バチェラーに参加している女性陣のように一度自分と向き合ってみてほしい。
人の数だけ正義がある。
自分の人生を一言で表すと
惠一からの次の質問が「今までの自分の人生を一言で表すと」だった。
杤木愛シャ
愛シャは愛に溢れた人生だったから「愛」と答えた。
周典
周典姉さんは「許すこと」と言った。
これはちょっと意外というか、鋭角な切り口からの発言で、すごい気になったけど、ここでは深堀りされず。
こういう明るく見える人の深い一面が垣間見えるとグッとくる。
鈴木光
光ちゃんは「挑戦」と答えた。
今までは挑戦の人生だったし、これからも挑戦していきたい。
と、満面の笑みで答えていた。
何に挑戦してきたの?
どんな思いで挑戦したの?
これからは何に挑戦したいの?
って興味が尽きないけど、複数人の場ではここが難しい。
この場では深堀りされず。
筆者
じゃあ私はというと、「リスペクト」
今まで学生生活の中で調和や空気を読んで生きてきたけれど、自分中で尊敬できる人そうじゃない人というのは割と明確に分けられていて、
学生という檻から放たれるとその尊敬に沿って進んできた気がする。
自分がリスペクトする人とだけ付き合い、自分のその感情を伝えることでその人と関わってリスペクトできる所を吸収して、
その人に引っ張ってもらってここまで来たと思ってる。
これからもリスペクト出来るか否かという基準を持ちつつ、
自分も人にリスペクトしてもらえるような人であろうと誓った。
フラッシュモブデート
この日のツーショットデートは鈴木光。
王子様とお姫様スタイルに着替えてデート。
ここでの二人の身長差が超お似合いで、高身長はそれだけでかっこいいなと感じた。
フラッシュモブデート的な、おっちゃんたちに雰囲気を作ってもらいながらのデートでで、二人はしっとり話し込む。
光の両親は離婚していて、父と母は愛が芽生えて結婚したはずなのに離婚という決断をする。
自分の気持ちが変わってしまうのは簡単で、それをつなぎとめるのは尊敬だったりその他の事と言っていた。
すごくいい言葉だなと思ったし、惠一も同調しかできないくらい、完璧な考えを示された気がする。
私の人生を表す一言も「尊敬」。尊敬って大事。
ここで光から「人としては好き」と告げられ、
惠一が追いかける形でローズを渡す。
片足で跪いてサプライズローズを渡してたんだけど、
この衣装でお姫様王子様の関係になりきったからこそ、この演出になったと思う。
ユニフォームって大事。
2on1デート
ここで2on1デート。
惠一からこのデートに挑む女性ふたりが西山真央と輿水りさであることが発表された。
いままでは確か手紙での発表だったはずだけど、惠一の口から発表させるのはなかなか酷な事させるなと感じた。
制作側の指示なのか、惠一側の意思なのかは不明。
ここにきて大本命西山と戦わされる輿水はだいぶしんどい。
苦し紛れに意図を読み取ると、
惠一に行為を伝えず“必死さ”を感じない西山と、初っ端からずっと変わらずストレートに気持ちを伝え続ける輿水りさ。
この二人を戦わせることで西山の気持ちを確かめる、どれだけ焦るのか自分の気持ちを伝えられるのか。
という意図なのかなとは思ったけど、いずれにせよ輿水りさは西山の必死さを引き出す為のかませ犬になるとしか思えない。という人選だった。
西山真央
ここでも西山は「正直でいたい、ありのままで挑む」と言っており、やっぱりここに重きを置いていることが伺える。
ふたりでの会話では家族観について話していて、
西山家はドライで、今までは良く思っていなかったけど、
今、自分が幸せだよって言えればそれが正解で、それでいい。と言ってた。
結婚したいという意見に惠一がなんで結婚したいかを聞くと、
「やりたいと思ったときにやらない理由なくない?って感じ」と強気に発言。
この緊迫の状況でも飾らずに感じたままに“西山らしさ”を出してて、すごく好感が持てた。グッときた。
惠一が「最後に…」とふたりでの話はこれで最後だよと暗に示すと、
西山が気持ちを赤裸々に語りだした。
「最後じゃない、まだいたい。まだ知りたい、知ってほしい。
私らしくいられたし、悔いはないけど、それでもまだ知りたいって思ってくれたら嬉しい。」
ここで安く“好き”を言わないのが私が思う“西山らしさ”だし、この言葉はすごくよかったなー。
輿水りさ
輿水りさとの会話では、
会社を立ち上げたばっかりで正直結構忙しいと。
さみしい思いをさせるし迷惑かけることもあると思うと。
それでも大丈夫?付いてきてくれる?
これに対して、りさはりさなりのド直球で
愛と感謝を伝えていて、それも目を真っ直ぐ見て伝えていて、
ここにきて輿水が勝つストーリーが浮かんだ。
変わらない力、ストレートに伝え続けることのすごさを感じた。
お別れするのは…
と思ったものの、やっぱり結果は西山の勝ち。
勝ちというか、西山が選ばれた。
二人で話していた時にりさはこの旅でたくさん成長して、
そのひとつに、感情的にならなくなったことを挙げていた。
にもかかわらず、選ばれず、あの浴衣は捨ててほしいくらいの感情と言っていて、この素直さ、情熱が“輿水りさ”なんだろうなと。
“輿水りさらしさ”が存分に出ていて十分魅力的だった。
りさはりさらしく去っていった。
「去り際にその人の価値観が現れる」
だからこそバチェラーは面白いし、たくさん考えさせられる。
そこに惹かれて見続けてしまうと実感。
愛と恋
りさとの会話で出てきた「会社で忙しくて、迷惑かけるけど…」は、
今後を見ていくうえですごく重要な論点に感じた。
いわば、①愛と②恋どっちが勝つのか。
①迷惑かけるけど、この人なら大丈夫という安心感、すなわち愛。
②忙しいとか迷惑とか関係ない。この人と一緒にいたい。時間がないなら作ればいい。という追いかけたい欲、すなわち恋。
って、思ったけど恋愛は理性じゃないから②なんだろうな。とも思う。
忙しいとか、心配かけるとか迷惑かけるとか、そういう理性で考えてる時点でそれはまだ恋愛じゃないのかな、とも思う。
惠一の旅の結末はどうなるのか、つくづく楽しみ。
カクテルパーティー
「すべてのことに理由がある」という惠一のセリフから始まったカクテルパーティー。
昨日2on1デートに二人を読んだことにも理由があって、それは二人に話した。
と言ってたんだけど、視聴者にはその理由が伝わっていない気が。カットされたのかな。
愛の力を、改めて。
一発目は月田侑里。ここで参加理由を語る。
コロナ禍で人と疎遠になる中、国境を越えた遠距離の相手とお別れする機会があったと。
入国制限があり、想いは現実に勝てないという感情と向き合っていたらしい。
愛の素敵さをもう一度実感すべく、この旅に参加。
凛とした彼女の苦闘葛藤が見えてとても良かったけど、同時にもう少し早くそれが知りたかったなとも思った。
自分のために許してあげる
二番目は愛シャ。飛ばして、
周典との会話。
ここで自分の人生を一言で表した「許すこと」について深掘り。
周典は「許すのは相手のために見えて自分のためだと思う」と言った。
過去の恋愛でこれを実感したようで、
やっぱり恋愛から学ぶことってすごく大きいんだなと感じた。
深く人と関わる分つらさもあるけれど、
別れの数だけ自分と向き合うことができ、それを経て人は深みを増すんだと思う。
とてもいい言葉だった。
アクシデントの対応
次は大内悠里。
ここで竹下姉さんが急に自信を無くして過呼吸。
大内悠里はいつもカクテルパーティーでは短めに話すようにしていると言っていて、やっぱり周りの事を考えて自分の行動を選択することのできる人だなと感じる。
だからこそ、「人の幸せの上に自分の幸せ」という言葉が出てくるし、すごくステキ。
理恵がいったん裏で休みに行くにあたって、理恵以上に鈴木光がパニックになっちゃって、「理恵ぴょん理恵ぴょん理恵ぴょん」って声を掛ける。
そのタイミングで優しい口調で光を制する愛シャの優しさと、何も言わずずっと理恵に付き添う周典の優しさが際立ったシーン。
理恵が裏に行くときに置いたシャンパンの位置をサッと修正したり、
裏にいる間も周典の姿だけ映ってなかったから多分ずっと付き添ってたんだと思う。
本当にできた人だなと、こういう人でありたいなと思わされるシーンだった。
フライングローズ
おそらく、軽く撮影できる程度には理恵が何とか体調を戻して部屋から出てきた。
いつも以上に元気に振る舞う理恵に、惠一がフライングローズを渡す。
「大切に思ってるから渡す。これで安心してほしい。」
ローズは安心剤なのかな、とは思った。
ここに参加している女性は皆3ヵ月も日常を投げ出して旅にきていて、
ローズの重みを考えるとここでローズを渡した判断はどうだったんだろうと考えさせられた。
というのも、渡したこと自体が問題ではなく、その理由が気になった。
鈴木光も言っていたように「最初から理恵に渡すことを決めていたのなら、いい判断だった。」と思う。
番組のコンセプト上これをこのまま伝えるのは違うにしろ、
体調が悪くなったとか関係なく、理恵を大切だと思っているから、今渡す。
というスタンスで、改めてそう伝えてから渡してくれれば納得というか、
他の女性たちの気持ちも少しは報われるのかなと思った。
あのシーンで一人が先にローズをもらうことの重みを考えるとそう感じるシーンだった。
ローズセレモニー
今回のローズの本数は7本。
そのうちの3本を鈴木光、西山真央、竹下理恵がもっている。
残り5人で4本を取り合う展開。
サプライズローズ:鈴木光
2on1ローズ:西山真央
フライングローズ:竹下理恵
1:大内悠里
2:尾﨑真衣
3:杤木愛シャ
4:月田侑里
2on1OUT:輿水りさ
OUT:周典
去り際にその人の価値観が現れる
先にも述べたけれど、“去り際にその人の価値観が現れる”。
周典姉さんは清々しく、笑顔で、去っていった。
さっしーも言ってたけど、バチェラーとは清々しいほどの固い握手、女性陣とは周典が包み込むようなハグ。最後には惠一に綺麗な一礼。
去っていく背中が美しすぎた。