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優雅な僕が綴る優しいマガジンです。

【Book.14】ウチダメンタル

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〇なぜ買おうと思ったか

DAZNで放送されている内田篤人フットボールタイムを見ていて、うっちーの芯の強さ(本を読んだ後で言うと芯の太さ)とか頭の良さをすごく感じていて、考え方がすごく好きだった。

うっちーのブレないメンタル、普段は大人しいのに内に秘めた熱い心。その辺を学ぼうと思って購入した。

〇バランス感覚

『ウチダメンタル』を読んでみて、“バランス感覚”という言葉が凄く出てきた。

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かくいう僕もバランス系プレイヤーで、サッカーのポジションはボランチからサイドバックになった身だ。

2011年に日本がアジアカップ優勝した際ベンチにいたうっちーは、みんながピッチに駆け寄る中、1人逆方向へ走り出して怪我で決勝戦に出場が叶わなかった香川のユニフォームを取りに行った美談があるが、僕もチームの中でそういう立ち回りをしている。自然と。

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というわけで、すごく親近感というか、自分の目指す方向の先にいる人という感覚で読み進めた。面白くてあっという間に読み終えた。日にちにして2日。

〇内容

題名にもあるとおり、この本の核は“メンタル”だ。

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うっちーはメンタルを「強い、弱い」ではなく、「上下」で捉えていて、「なるべく上下動しない」がいいメンタルだというイメージらしい。

・受け入れる

低い時は低い。マイナスの感情は誰にでも起こりうるから、その時に無理に補ったりせずそのままありのまま受け入れる。というのがウチダメンタルの秘訣。

きついときはきつさをとことん味わう。無理して上げようとすると“振れ幅”が大きくなるから「メンタルが上下動」すると言う。

・やらないことを決める

振れ幅を少なくするためにやらないこと、適当さを身につける事が大事という。

自ら「やらなきゃいけない」と決めて追い込むことで、それをできなかった時に対処が出来なくなり、結果的に“メンタルが上下する”

これを防ぐために、良いと思ったら良い。考え方をシンプルにすることが大事。

・外国人メンタル

外国人は「メンタル=頭」と捉えているらしい。僕含め、日本人は「メンタル=心、精神」というイメージがあるのではないだろうか。

中田英寿も「メンタル=頭」と捉えているらしく、きつい、やめよう。と思うのは心ではなく頭がそう感じて指令を出すから頭がメンタルだ、という考え方らしい。

だから身体を鍛えると頭で危険だと察知する基準が高まり、結果的にメンタルがブレなくなる、と中田英寿は語っていた。

捉え方、イメージ。それだけでその人間の進める深さ、ステージが変わってくる気がする。

まずは常識を疑うところから。自分なりのイメージを持つこと。

・カッコいいか?

自分のやろうとしている言葉言動をカッコいいか?で判断する。

そのために自分の中の“カッコいい像”を確立させること。

うっちーは簡単にすごいプレーをしちゃう陰で支える人、成果だけ出してお疲れさん、そんな人をカッコいいと挙げていたが、それが万人のカッコいいじゃないことは理解しないといけない。

僕はうっちーと感覚が似ていて、縁の下の力持ちに美徳を感じるけれど、

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人によっては大きな夢を語ってそれを実行していくのがカッコよく感じるかもしれないし、それは人それぞれ。

逆に、カッコ悪いのは無理をしていること。よくイタイと言われるのは大体これで、身の丈に合っていない。だから正直にクリーンでいること、それが強くてかっこいい。と語られていた。

この感覚、凄くわかる。だから僕はブログで敬語を使うことに違和感がある。一人称が“僕”なのにも多少の違和感がある。普段は“俺”で話していて、ブログで“僕”と書くと、なんか可愛子ぶってるような、丸くなっちゃうような、そんな気がしてならない。この辺は模索中。

・一を聞いて十を知る

頭が切れる、スマートな人は全部をやろうとしないし、させようとしない。

色々経験し、思考を重ねる中で無駄なもの、効率的ではないものが削ぎ落とされて究極までシンプルになった姿を“頭が切れる”や“スマート”という。

〇結局何が言いたいか

ちょっと学びが多すぎて、まとめたつもりがまとまってない。全然簡略化できてない。

けど、この本をザッと2周読んでみて結局うっちーが伝えたいのはこれだな。が何となくわかった気がする。

・いつでもオリジナル

それは、「オリジナル」でいろということ。キーワードは「自分なり」と言ったところだろうか。

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人との関わりの中で色々な刺激や影響は受けると思うけど、人は人、自分は自分。その人にはなれない。

「ああなりたい」「ああはなりたくない」という視点で人を見ながらじゃあ自分はどうすればいい?どう行動したい?という自分オリジナル像をブラッシュアップしていけ、という事だと解釈した。

うっちーの言葉でいうと、「あの人はこうか、じゃあ俺はこうだな」

〇雑感

・自分なりの、イメージ

有名な話ではあるけれど、本田圭佑がゴールのことを“ケチャップ”と表現したことがある。

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得点できない日が続いても1度得点が出来ればドバドバ決まる、という意味で“ケチャップ”と表したんだろう。

この話と、ウチダメンタルを読んで感じること。

それは一流の人は“その人なりのイメージ”を持っているということ。更に言えばそこまで考え抜いているということ。

何かを捉える時に他の類似するものを持ってきて捉えたり、ひとつの言葉について世間とは少しズレた自分なりのイメージを持っている事で芯が決まってくる、太くなってくる、のだと感じた。

・逆をとる

シャルケ時代に、「遅刻したら罰金」というルールが設定された。真面目な日本人は「遅刻してはいけない」と考え、遅刻した際には嫌々罰金を払い、少なからず自分を卑下すると思う。

外国人は「罰金を払えば遅刻してもいい」と捉えるそう。たしかに「遅刻したら罰金」というルールから派生される考えではあるものの、日本人にはなかなか出せない発想だとも思った。

これくらいハッキリ考えること、普段自分が見ている角度と少し変えて考えてみること。

日本でそれを表現すると否定されるかもしれないけれど、心で思う分には誰にも止められない。

せめて疑問を持ったり、こういう発想が出来る柔軟な頭を持っていたい。 

・好きなことが分からない

「好きなことが分からないから何をやっていいか分からない」

それはそう。やってみなきゃ好きかどうかなんて分からない。

「分からないからやらない、ではなく分からないから何でもやってみる」

好きじゃないと続かないし、好きなことを探す努力をまずしてみるべき。

この考え方はすごく勉強になった。やりたいことが分からないからやらない、ではなくやりたいことが“現状”分からないから何でもやってみている。という状況にすること。

中田英寿は好きなことを形にするのには大体10年かかるという持論を述べていた。

・言動に責任を持つ

中田英寿の発言でもうひとついいなと思ったのが「言動に責任を持つ」というもの。

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言動に責任を持たないと達成できなかった時に自分の中の基準が崩れていくという。言ったことをやらなくていいとなると基準がブレブレになってしまうから自分が放つ言葉には責任を持つことが必要。

〇詳細

題名:ウチダメンタル 心の幹を太くする術

2021年8月5日 第1刷発行

著者:内田篤人

編集者:二本柳陵介

発行所:株式会社 幻冬舎

俺評 ★★★★☆ 4.8

個人的意見なんだろうけど、めっちゃ面白かった。ここ最近は何者かになりたい。知識をつけよう。となんか上ばっかり見て熱く高く目的を決めて本を読んでいた気がするけど、根っから好きな物サッカー。そのサッカー派生で好きな選手内田篤人の半自伝のような本を読むとワクワクが違った。本当に好きなもの、楽しいことは他の何かを犠牲にしてでも、時間を忘れてでも、“したい”と思ってしまうもの。これが俺の「自分なり」で、俺はサッカーから人生を学ぶのが性に合っている、のかもしれない。現にここ最近読んだ14冊の中でいちばん面白かったし、いちばん学びのある本だった。